口臭の分類
真性口臭症
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社会的許容限度を超える明らかな口臭が認められるもの
生理的口臭
・器質的変化、原因疾患のないもの
・起床時(最も強い)、空腹時、疲労時など
・朝は唾液の分泌量が減っている+細菌が増えている
・生理中も口臭の出る人がいる。
病的口臭
○ 口腔由来の病的口臭
歯周病、舌苔、大きな虫歯などがほとんど
○ 全身由来の病的口臭
耳鼻咽喉、呼吸器系疾患など
― 仮性口臭症 ―
本人は口臭を訴えるが、社会的容認限度を超える口臭が認められず、検査結果などの説明により訴えの改善が期待できるもの
― 口臭恐怖症 ―
真性口臭症、仮性口臭症に対する治療では訴えの改善が期待できないもの
― 心因性口臭 ―
本当は臭わないが、自分で思っている
― その他 ―
飲食物、嗜好品・・・タバコ、にんにく、お酒、栄養ドリンクビタミンBなど(吸収されて肺から出る)
○にんにく、ねぎ、ニラなどのにおいのある食品を食べたり、お酒を飲んだ後は誰でも少し臭います。
自臭症について
自臭とは
・自覚的・非病的口臭のこと
・治療の必要のない生理的口臭や社会的容認限度内の微細な口臭のこと。
― 起床時口臭 ―
睡眠中の唾液分泌低下による口腔内細菌の増殖と口腔内恒常性機能の低下
― 空腹時口臭 ―
空腹による口腔生理機能の低下唾液の性状の変化
― 飲食・喫煙など嗜好による口臭 ―
口腔内環境変化に伴う恒常性維持機能の低下舌表面への臭気物質の定着
― 生理時・妊娠時・更年期時・思春期時口臭 ―
血中ホルモンの変化や代謝が関与する呼気性臭気唾液臭による口腔内臭気
― 緊張時口臭 ―
即時的、持続的精神不安や持続的口腔内緊張による口腔生理機能低下
しかし、一時的な起床時や緊張時などの生理的口臭を他人に指摘されたのがきっかけで自臭症になることがあり、 同級生に思春期口臭を指摘されたことが引き金になった若年者も多くいます。
また、性格的要因(内向性等)伴なうと、口臭に対する対外的な不安で極度の緊張を起こすようになります。
そのため、緊張時口臭が特定の条件下で頻繁に発生するようになりそれを自覚することでさらに緊張し、緊張時口臭の慢性化がおこります。
こうなると、人前で話をしなくなったり、行動が内向的になりやすくなり、普段の生活でも口を閉じ気味になります。その結果、口腔生理機能が低下することで口臭が発生しやすい口腔環境になってしまいます。
ただ、自臭症は非病的口臭で通常会話距離では客観的に臭気を認めません。
しかし、本人は自覚的な臭気(生理的口臭・口元から数センチの距離で認知できる微細な口臭)があるため、口臭の悩み、精神生活などの低下を招きます。
また、人とのコミュニケーションにも影響を及ぼしはじめ、自分では感じている口臭を家族や医療機関で理解してもらえないことで、対人不信や医療不信につながり、精神的問題にまで発展して しまうこともあります。
○ 自臭 ○
本人が自覚する口の中の不快や臭気時々の発生だが本人は常にあると錯覚する生理的口臭であることが多い
○ 他臭 ○
他の人が感じる口臭
常時口臭があるために、本人は気がつきにくい明らかな原因疾患がある病的口臭